SHIFTのAI活用事例
動画の音声を読み取り自動で英訳、情報発信スピードが劇的に向上
AI技術を駆使した決算発表動画の英語化によって、情報発信のスピードと効率が劇的に向上。グローバルな投資家やステークホルダーに対して、より迅速かつ効果的に情報を届けることができました。
SHIFTは、日本国内だけでなく海外の投資家、ファンドからも多くのご支援をいただいています。そのようなグローバル展開が進むなか、投資家やステークホルダーに対する情報発信の重要性はますます高まっており、特に決算発表は、企業の業績や戦略を明確に伝えるための重要な機会となっています。
しかし、日本語で行われる決算発表を英語に翻訳する作業は、時間と労力を要します。いかに迅速に情報を提供するか、喫緊の課題となっていました。
AIツールを活用した英語化
この課題を解決するために、SHIFTではAI技術を活用した決算発表動画の英語化を試みました。
従来の方法では、決算発表の内容を英語に翻訳し、さらにその翻訳内容を話者が再度録音する必要がありました。しかし、AIを活用することでこれらの手間を最小限に抑えることができます。AIが自動的に日本語の音声を英語に変換し、話者の口の動きや表情も自然に再現するため、視聴者に違和感なく情報を伝えることができます。

日本語の動画から英語の動画を生成
まずは、通常通り日本語での動画撮影を行います。
日本語版はこちら(https://vimeo.com/manage/videos/1032924967)
そこから、AIツールにて
・話者の声質のまま
・英語(北米)で話させる
と指示し、日本語の語りを英語に変換します。
仕上がりはこちら(https://vimeo.com/manage/videos/1036634755)
これまでは、日本語撮影→話した内容を書き起こし→翻訳依頼→日本語動画に英語テロップを入れるという手間のかかるステップを踏んでいました。時間がかかる箇所は、翻訳依頼と日本語動画に英語テロップを入れる作業です。日本語と英語のスピードの違いや文法の違いから動画とテロップがうまく合致しないため、編集者への負担がかかり、時間がかかります。これに対して、AIの場合は動画からダイレクトに英語音声を生成してくれるため、これらの工程を省略できます。日本語撮影→AI動画翻訳だけで大まかな作業は完了です。
また別途、決算資料の英語化も行います。ここでも、これまで発生していた翻訳依頼とテキスト入れ替えの作業がなくなり、大幅な時間と費用の削減につながりました。
AIを使うときの注意点とコツ
ひと昔前よりはずっとAI翻訳の精度は上がりましたが、AIがすべてこちらの思った通りに認識し、翻訳してくれるとは限りません。そのため、AIによる翻訳が上がったら内容確認と細かな調整をすることが、質の高い翻訳動画をつくるポイントです。
同じ日本語を話す人でもアクセントの違いがあったり、途中言い直した部分があるなど、確認箇所の要点をおさえ、英語化後の内容を注意深く確認。動画を翻訳する際、日本語と英語のテロップも同時に吐き出してもらうので、それを見比べながら、誤って解釈された部分をテキストで直し、その部分をまた英語で話させる、という調整をしていきます。

スピーディーなIR活動を実現
AI技術を活用することで、決算発表動画の英語化にかかる時間を大幅に短縮することができます。これにより、企業は迅速にグローバルな投資家やステークホルダーに対して情報を提供することが可能となり、IR活動の効率化が図れます。また、話者の負担を軽減することで、他の重要な業務により多くの時間を割けるようになります。
AI徹底活用による一歩先の価値提供へ
AIを活用した決算発表動画の英語化は、企業の情報発信の効率化と迅速化に大きく寄与します。SHIFTでは、自社以外のAIツールも積極的に試すことで、人間の可能性を拡張し、社会への新たな価値提供を目指しています。